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2015-02-18 18:50    ルイヴィトンジッピーヴェルティカル
 野上が乗ると、車をスタートさせながら、 「何をお知りになりたいんです。僕が知ってることは話しますよ」 「そうですか、それは助かります。しかし、そんなことをして、後で叱られませんか」 「ああ、母のことですか、あれは世間体だの格式だのの亡者みたいなひとだから、気にすることはありませんよ」  それでは、と野上は正法寺美也子の謎の行動と消えた書物について話した。 「それを解明するには、八年前の研究旅行の記録に手がかりを求めるしかないのです。それもたぶん無駄だとは思いますが……」 「無駄ということはないかもしれませんが、残念ながら祐子の場合も遺品はありません。あの事故の時、現地へは母と兄と僕が行きましたが、現場はひどい状態でしてね、荷物はもちろん、妹も全身泥まみれで掘り出されました。遺品といっても、指輪と腕時計程度で、あとは泥と一緒くたになったようなものばかりなので、捨ててきたのです」  さりげない喋《しやべ》り方をしているが、この男の妹を想う優しさのようなものを、なぜか野上は感じた。 「ところでもうひとつお尋ねしたいのですが、緑色の布表紙の本というのに、何かお心当たりはありませんか」 「うーん、それなんですがねえ、かすかに憶えていることがあるのですよ」 「えっ、ほんとうですか」 「しかし八年も昔のことだから、あまりあてにはなりませんが、確か、妹と美也子さんが卒論のテーマになるいい本をみつけたと言ってはしゃいでいたのが、そんなような本だったと思うんです。あれは美也子さんが、東大前の古本屋でみつけてきたのじゃなかったかと思いますよ。本の名は分かりませんがね」  車は神社の脇の坂道を下って上中里《かみなかざと》という駅の前で停まった。 「ここから東京駅まで真直ぐです」 「ありがとうございました」  野上は心底礼を言って、車を降りた。  浅見光彦は車を少し走らせて停まり、窓から顔を出して叫んだ。 「あなた、お名前、何ていわれましたっけ」